郡山には虎丸長者という伝説があります。虎丸長者は郡山のあちこちに屋敷を構え、豪勢さを誇っていました。力持という所には米倉を造り、現在の郡山商工会館周辺にあった皿沼で下女が皿
を洗っていたと伝えられています。
また、堂前町にある如法寺は虎丸長者が馬頭観音を安置し堂宇を建立したのがはじまりともいわれ、「旭さし、夕日輝くところ、黄金千杯あり」という碑の存在から、埋蔵金があるのでは?と騒がれたこともあったとか。
しかし、この虎丸長者伝説の舞台に、新たな史実が発見されました。
近年の調査で、郡山駅から西、郡山商工会議所から赤木小学校近辺の商店やビルが建ち並ぶ範囲に清水台遺跡が発見されました。この遺跡からは当時、寺院や役所などの貴重な建物にしか使われなかった土器や瓦が出土しています。
したがって、この清水台遺跡は「郡衙」と呼ばれる役所跡で、ここを中心に栄えていったと考えられるようになりました。
虎丸長者の屋敷跡といわれた周辺は、じつは安積地方の郡役所であったようです。
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